THEME

APIA 2018

GRAND STAGEへの招待状

おもしろいことに世の中は、「気になるものが全て手に入る」ようにはできていないらしい。
それだからこそ「選ぶ楽しみ」が生まれ、「なにを選ぶか」で個性を主張することだってできる。

ブランドの歩みを物語にたとえてみても、おそらく遅かれ、早かれ、いずれは、そういう段階がやってくる。
むしろ課題や壁にぶち当たることがないようなら、それは、無難な道を選びすぎたということに他ならない。
壁や困難の存在は、「挑戦した」という事実の一つの証。課題や困難にぶつかってこそ、磨かれる技術があり、生み出される創意工夫もある。
転がることを止めた時点で、そのブランドには苔が生え始めてしまうだろう。

選択肢を届ける側のメーカーにも、ターニングポイントはやってくる。
それは創りあげてきたブランドを捨てるような冒険になるかもしれないし、新たな理解者に出会う記念すべき、第一歩になるかもしれない。
どちらに転ぶにせよ、今はただ仕掛ける側としてこの道を選ぶことを楽しみたい。

そんな想いと共に2018年、APIAは1つの新たな旗印を掲げます。
GRANDAGE。専門特化を続けてきた私たちの20年目の新解釈。カテゴリーの壁を崩すような挑戦...
この1つのアイテムをきっかけに、メーカーである私たち自身の視野が広がった。
今まで見ていた世界が、この広い海のたった一部に過ぎないことを私たちは知った。
世界中の全ての岸から投げられるラインナップを揃えよう。
このステージへの挑戦が、偉大なる旅路になるか、宝を夢見る海賊に終わるのか。
どうか、あなた自身の目とセンスで、選んで見届けてほしい。

アングラーズユートピア APIA

20年目の直球勝負。

研ぎ澄ますように専門特化を続け、この局面のこの釣り方などシチュエーション特化型のロッドを追い求めて20年、自分や仲間たち、そして共感してくれる現場の釣り人たちのために煮詰めるようなものづくりに取り組んできました。

今回、GRANDAGEというフラットなものづくりに挑戦することは、私たちにとっても大きな決断でした。
けれど、細分化や専門特化だけに突き進むのが本当にユーザーのためになるのだろうか。
「○○用」とターゲットとなる魚種を決めすぎることやカテゴリーという壁がアングラー達を不自由にしている可能性が大いにあると感じていたのです。

ここで一度カテゴリーという壁を崩し、APIAが専門特化によって培ってきたノウハウを総動員して世界中、全ての岸から釣れるラインナップを揃えてみたい。
それが新たに始まったGRANDAGEというシリーズの骨子です。
ライトゲーム、シーバス、ライトショアジギング、ショアジギング、ロックフィッシュまで上位機種以外のラインナップを統合。
新機軸のニューモデルとして再設計していこうと考えています。

一方で、昨年は新たに契約したプロスタッフやアンバサダーの新鮮な目と行動力、そしてものづくりに関わることを楽しむ姿勢に私たちもずいぶん励まされました。
本当にうれしそうに自分のプロデュースした製品を握り、試投会の前日ともなれば、直接ユーザーのみなさんの反応が見られることに胸を躍らせる...
そんな姿は私たちにものづくりの原点に立ち返らせてくれたように思います。

全国に点在する頼もしい理解者たち、そして新たに出会う人々...
みなさんとともにGRAND STAGEへ向かうような1年を共に歩んでいきたいと思います。
現場の最前線からのお力添え、今年もよろしくお願いします。

株式会社アピア
代表取締役 宇津木 善生

APIA