いよいよ発売となった『LAMMTARRA GIANT 177』。今やランカーハンティングミノーとして確かな地位を誇る『LAMMTARRA』シリーズの最大モデルですが、そもそも同シリーズはどのように生まれ、育っていったのか。そんな話から皆さんに読んで頂きたいと思います!
【LAMMTARRAシリーズが生まれた経緯】
20数年前に始めたシーバス釣り。やり込んで行く中で見えてくる色んな事をルアーに求める様になって来るのは当たり前ですよね。既存のルアーのリップを削ったり、アイの位置を変えてみたり、ウエイト貼り付けてみたりと。自分の思う「レンジ」だったり「動き」だったりと、色んな事にチャレンジしていた頃、地元の河川を攻略する上で外せないファクターが「水面攻略」という事。ただ、Topでは無くサーフェイスと言われる「皮一枚下」のレンジ攻略。ルアーの背中が水面を押して作るV波紋、ロッドのポジションで変えられる数センチのレンジコントロール、巻き過ぎない事が一匹のシーバスに確実に繋がる事。
自分の感じていた事を形に出来る時が来たのが10年前。そして、取り組みが始まった。しかし・・・・その「作れる」という喜びは直ぐに「無理だよね...」という感覚に変わっていった。何故かと言うと・・・・「伝わらなかった」「伝え切れなかった」のです。そう、僕が木を削って形に出来る訳でもなく、デザイナーさんとの言葉のやりとりの中での「架空」の「ルアー」を模索しなければいけない。そんなジレンマの中、何タイプもプロトを作って貰ったけど、僕の言う「水面」とデザイナーさんが見ている「水面」のイメージが合うまでに実に1年以上の月日が必要だった。この期間は本当にいつ「止めましょう!」と何度言いそうになった事か(笑)
(圧巻のメーターオーバー。LAMMTARRAのコンセプトが実証された瞬間である)
それゆえに、お互いの言葉の意味がリンクして、僕の想いがルアーに形として乗っかった時のプロトを泳がせた時の衝撃は今でも忘れられない程の感激だった。
こうしてファーストプロトから一年8か月の期間を経て「ラムタラ130」が生まれた。
【LAMMTARRA130が生んだ派生】
ラムタラ130を生み出す途中段階で、後に派生する「バデル」の設定やその有効ゾーンは見えていた。「ラムタラ130」は水面攻略。そして「バデル130」は水中での水平横方向移動が可能な水中ドリフト特化型。バデル130の主戦場となるフィールドや状況はラムタラ130を生み出した時には既に頭の中にあったのだが、それがアジャスト出来たアングラーから称賛の声を頂いた時にはホントに嬉しかった。そして、この「バデル」の設定を今度は「105」に落とし込み、サイズ展開へと移って行った。こうして「ラムタラ兄弟」達の開発となって来た訳だけど、嬉しいのは今でも「ラムタラ」で釣れましたよと!嬉しい報告や投稿を見させて頂ける事。作るからには「10年続けたい」という思いで送りだしたあの時だったけど、ホントに皆様に愛されるルアーにして頂けた事、今だからこそ「心から感謝しております!」と言えるのかも知れないですね!
【LAMMTARRA130の実績】
ラムタラを世に送り出してからの一つの目標だった「ラムタラでメーターオーバー」という大きな課題。実際狙っても中々釣れないシーバスのメーターオーバーと言うサイズ!
でも、このルアーなら何年掛かってもチャレンジし続ける事が出来るし、目的を叶える事が出来るルアーなのだと、胸の中には確信があった。
そして・・・・
(APIA営業部長もLAMMTARRA130でM点超えを果たしている)
Apiaアンバサダーのやんやん君こと北添くんや、Apia営業部のてっちゃんこと中平哲也がその手に「ラムタラによるメーターオーバー」と言うトロフィーを手にして僕に見せてくれた。そして、僕自身も雑誌の取材中に高知県宿毛市でメータージャストというBIGサイズを手にしている。その時の情景は、今でも鮮明に思い出す事が出来る程の感動でしたね。
また、皆さんの記憶にもまだ新しいと思いますが・・・・
(やんやんこと北添貴行の自己最高記録はLAMMTARRA130によるもの)
やんやん君が仕留めた121cm15kgというモンスター中のモンスター。このモンスターをラムタラでヒットさせ、そして、僕が自分の手でランディングしてあげられた事。このラムタラと言うルアーから貰えた感動の中で一番大きいシーバスとの出会いとなりました。