『バグラチオン』を使用してナイトゲームの明暗で圧倒的な釣果を叩き出したシークレットメソッド、通称“バグる”。そんなフレーズまで誕生し、瞬く間に流行したこのメソッドはどんなものなのか。一言で言えば「明暗を並行に早巻きするだけ」と極めてシンプル。河川の橋周りの明暗が絡むポイントは、一般的に「ドリフトの釣り」が思い浮かぶだろう。ミノーやシンキングペンシルを流れに乗せて明から暗へと流していく釣りだ。様々なルアーやカラーをポイントへと送り込み、反応する魚を釣りきった後、皆さんは最後の手段としてどんなルアーを投げるだろうか?
私も以前はバイブレーションのリフト&フォールや早巻きを試していた。そんな中で、シャッドタイプの早巻きがよく釣れることに気付く。しかし、軽量な物が多い故に飛距離が不十分で攻めきれないという欠点にも直面。そこで手にしたのが『バグラチオン』。本来のコンセプトはジャークやフォールでの使用を主眼に置いているが、早巻きで非常によく釣れたのである。80mm/13gのスペックは風が吹いていても飛距離を確保。早巻きするとフラットサイドボディによる強波動とフラッシング効果でリアクションバイトを誘発する。ランカーの実績も高く、その釣果は想像を超えるものだった。使い方はとても簡単。明暗を並行に巻ける立ち位置からやや明部側に投げ、暗部を通ってくるように早巻きするだけ。キモはバイブレーションを巻くようなイメージの速度でリトリーブすること。スローリトリーブが主となるナイトゲームだが、魚の目の前を強波動かつ高速で小粒のルアーが通る事により、堪らず口を使ってしまうというわけだ。まだ居ると思われるポイントで何をしても喰わない時、最後の切り札として是非試してもらいたい。
APIAフィールドテスター 安田ヒロキ