Accuracy & Distanceの頭文字から名付けられたFoojin’ADは、2011年からこの10年アピアシーバスロッドのフラッグシップとして君臨してきた。
アピアプロスタッフのスタイルが色濃く出たFoojin’ADは、数々の名竿を生み出し、Foojin’ADでアピアロッドに初めて触れた人も多かったであろう。
各地で多くのランカーシーバスとの出会いに立ち会ったFoojin’ADは、もしかしたらアピアで一番愛されたシリーズかも知れないが、そろそろその役目をFoojin’Zに戻そう。Z(ゼータ)からADに引き継いがれたように、ADの血脈はまた5代目Z(ゼータ)に引き継がれていく。
2020年Foojin’ADは感謝とともに、その歴史は一旦幕引きとなる。
ありがとうAD。
制作:WORDSPRINT
【NATURAL SEVEN 77MH】
初代ADで初めてラインナップされた、濱本国彦渾身のモデル。このロッドを進めるにあたり、社内では「マニアックすぎないか?」との意見もあったが、熱く語る濱本国彦の熱意におされ、開発がスタートした。 ナチュラルセブンの特徴はとにかく”短く”、”硬い”ことによる、取り回しの良さと、ダイレクト感。もちろんフェイバリットは至近距離の釣りではあるが、意外に思われるかもしれないが飛距離もウリの一つである。スピーディーな釣りが好きな人には、一度体感して欲しいモデルである。
【BEAST BRAWL 95MH】
初代ゼータから続く、アピアでもっとも代を重ねるシリーズがビーストブロウルである。スタートからRED中村が監修していたが、3代目のクワトロゼータから濱本の監修にチェンジすることとなる。初代ADのビーストを作るにあたって、濱本のイメージは2005年にリリースした”Foojin’go BEAST BRAWL 96MH”のイメージを踏襲しつつ、現代の技術で軽くしなやかなパワーロッドに仕上げること。 脈々と続くビーストの系譜では”飛距離”、”パワー”、”取り回し”のマトリクスが、最もバランスのとれたモデルと言えるだろう。
【PODEROSA 102M】
ポデローサは2009年、磯からマルスズキを攻略する専用モデルとして、Foojin’go V3で初リリースしたモデルである。ペットネームのポデローサは、アルゼンチン出身である、かの革命家チェ・ゲバラが南米大陸縦断の時の愛車(バイク)”ポデローサ2号”から命名した。 磯ヒラとは違い、回遊する磯マルを狙うためにヘヴィウェイトルアーのキャストを、長時間繰り返すことを前提の仕上げたポデローサは、全体的に弾き感が強く、サーフの釣りにも適応力は高い。
【HIGH ROLLER 104ML】
初代ADで初めてラインナップされた、今や村岡昌憲の代名詞になったシグネーチャーモデル。ペットネームのハイローラーは「高額ベットするギャンブラー」のことを指す。常に安定を求めず、ひたすらチャレンジし続ける村岡に最適なペットネームであろう。 表記はMLだが、バット部はMクラス並のパワーを有し、日本全国どこに行っても、村岡には欠かせない相棒である。 村岡は言う「ハイローラーで獲れないシーバスはいない」と。