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キジハタのシーズナルパターンについて Written by 佐々木俊

Text佐々木俊

キジハタのシーズナルパターンとは

近年人気急上昇中のキジハタ。ロックフィッシュをメインで釣りをしている私もこのターゲットについてはロックフィッシュの中でも上位に入るほど狙っていて楽しい魚です。

しかし、私がキジハタを狙い始めた10年ほど前は情報もほとんどなく、知っているのは日本海にはいるという事だけでした。

キジハタを釣りたいと思い、宮城県から山形県に通う事数年、まともに釣ることができるようになり生態や習性が見えてくるようになりました。

魚を釣るうえで大事な事はその生態を知ることなので、今回はキジハタのシーズナルパターン(1年間の行動)についてお話ししていきたいと思います。

【春(3〜5月)】

地域差はありますが、水温上昇に伴い深場から徐々に浅いポジションへと移動を開始します。基本的に夜行性の魚なので夜に活動し、昼間はじっとしていることが多いです。

小さい個体はあまり行動しないので(水温の変化に弱いため)このタイミングで釣れると大型の個体が釣れることが多く、サイズ狙いだけだったらこの時期が一番サイズを選んで釣ることが出来ます。

水深はディープからシャローまで幅広く動きますが、大型の個体はディープ隣接のシャローに捕食活動をしに来ることが多いです。

【夏(6〜8月)】

1年で1番のイベントであるスポーニング(産卵活動)が行われる時期です。

キジハタの産卵のメカニズムとしては、水温が20〜26℃前後になる時期に活発になり沿岸の岩礁域や藻場周辺で産卵します。

夕方から夜間にかけて産卵が行われることが多く、月齢の影響もあり、満月・新月の前後で産卵を行う傾向があります。

キジハタは「雌性先熟(しせいせんじゅく)性転換魚」と呼ばれる魚で、次のような特徴を持っています。

若い頃はすべてメスとして成熟し、数年後(3〜5年程度)に一部がオスに性転換するため大型個体=ほとんどがオスとなり、産卵群におけるメスの比率は全体の2〜3割程度です。

オスは縄張りを持ち、メスを誘ってその中で産卵させメスは複数のオスの縄張りを訪れることもあります。

産卵は水中での放精・放卵により行われ、受精卵は浮性卵(浮かぶ卵)として海中を漂い、産卵後、約1日以内に孵化し数ヶ月で全長数センチに達し、次第に深場へ移動します。

このメカニズムにより、産卵を行うための体力をつけるために荒食いの時期に入ります。

経験上、夜行性の魚ですがこの時期は日中でも捕食活動を行うため一番釣りやすい時期となります。

【秋(9〜11月)】

水温が下がるにつれて徐々に深場に落ちていくシーズンとなります。

個人的には数釣りを楽しむのであれば一番オススメの時期がこの秋シーズンになります。

小型がメインになりますが、冬に向けて餌を活発に捕食するので比較的イージーに釣ることが出来ます。大型の個体もシャローに残って餌を捕食しているのでシャローを狙うと1発大物に出くわすこともあるので侮れない時期になります。

【冬(12〜2月)】

水温が低くなりキジハタの活動水温を下回るとほとんど動かなくなり、ディープへと移動します。

これも地域差がハッキリと出てくる時期ですが、大体の地域で仮眠状態となりオフシーズンと呼ばれています。

しかし大型の個体は体力があるため、この時期に釣れるキジハタは50㎝を超えているランカー率が多くビックフィッシュを追い求めているアングラーにとっては面白い時期だと思いますので、是非チャレンジしていただきたいです。

ざっくりとではありますが、キジハタのシーズナルパターンについて書かせていただきました。1年間の行動を知っているか知らないかで確実に釣果に差が出てきますので、是非参考にしていただきたいと思います。

次はキジハタのフィッシングパターンについて別の記事で説明させていただきます。

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