もうじきラインオフを迎えるAIR STINGER Ⅱの2機種は
ライトゲームプロスタッフ・献上真也が開発を担当した。
仕様概要としては、シリーズ共通の高弾性素材をその礎とし、
用途・目的に応じた異弾性素材を組み合わせながら、
意図したベンドカーブを淀みなく具現化するブランクを形成。
2ピース構造、継部はスピゴットフェルール(印籠継)。
ハイテンシルチタン・KフレームSiC-Sリングガイドを装着。
ハンドルデザインはフォアグリップは既存モデルと比べ、
可動フードナット部をカットしたショートタイプとしている。
Legacy'SC AIR SINGER Ⅱ 63ULS
ルアーウェイト0.4g~3.0g
ロッド自重:60g エステルorフロロ0.2~0.5号 PE0.1~0.3号
推奨リールサイズ:1000~2000番
(フィールドワークではC2000S or 2004を使用)
推奨リグ:JHリグ、JHスプリットリグ、、マイクロプラグ、マイクロメタルジグ
ソリッドティップモデルの63ULSは60Lと比較するとミディアムファストアクションと表現した方が分かりやすいでしょうか。
パワー表記をULに設定してある通り、こちらのモデルの方がしっかり曲がり込むように設定してあります。
本来、足元のアジを釣って取り込む事だけを考えると5:5調子のようなペナンペナンロッドがバラシも少なくオートマチックに釣れるのですが、キャストする。という動作に入ると、こういった調子ではとたんに良い仕事が出来なくなります。
極端に柔らか過ぎる調子では遠投だったり正確な位置にリグを打ち込む場面で困難を極めます。
一方、極端に硬く仕上げると復元力が大きくなり反響に対する感度が高いキンキンのロッドになりますが、軽いリグを遠くに投げる為にはスイングスピードを上げてロッドを曲げてやる必要があります。軽量リグの扱いに長けた上級者であれば問題ありませんが、不馴れな方であればキャストが難しい。振る力が要るから疲れる。と感じるハズです。
当該機種では投げ易さという点にも拘っており、ティップセクションの適度な柔らかさとベリーからバットセクションの張りをバランス良く配置することで、ロッドを軽く振るだけで軽量リグを遠くに飛ばせる調子にしてあります。
この柔らかさと張り感のバランスは魚の位置を探る場面や掛けてからランディングに至るまでの過程でも良い仕事をしてくれます。
例えば、魚を探る場面ではティップが柔軟さを生かしたアンテナの役割を担い、フィールドの様々な変化をアングラーに伝達してくれます。掛けてからはしっかり曲がり込むのでバネのような役割を果たし、ラインテンションを一定にキープしたり、極細ラインへの急激な負荷を低減してくれます。
また、バットセクションにかけての粘り強い復元力と張り感は魚の首振りや突っ込みをいなしつつ、その衝撃を派手に演出して愉しませてくれます。
63ULS は柔らかい事と硬い事の良いとこ取りをするのに四苦八苦したのですが、スピニングタックルを使用した探り釣りとも言えるフィネスライトゲームを余す事なく楽しめる仕上がりになりました。
以下:参考ベンディングカーブ
AIR STINGER Ⅱ 63ULS 「60g負荷」
9月には店頭に並ぶ予定となっておりますので、是非お手に取ってみてください。
https://www.apiajapan.com/product/rod/legacy-sc2017/