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2018.09.18

開発コラム~【GRANDAGE LITE Vol.4】開発四方山話 阪中豊博の場合

APIA のライトゲームロッドといえば、Legacy'シリーズ。
これまで、風神丸や風神玉、チヌパラといったイマドキのアングラーにはあまり知られていないかもしれないが、多くのフォロワーを創出してきた「APIAのライトゲームカテゴリー」、その系譜はLegacy'シリーズのBLUELINEやSCというカタチに昇華してきた。
アピアのライトゲームは【四季折々のターゲットとの対話を通じ、ライトゲームを難しくさせない愉しみ方を提案する】という血脈を、濱本国彦や松尾道洋を経て、献上真也や金丸竜児を中心に、その釣りにおいて日頃体現しているところ。

そんな中、これまでのシーバスならFoojin'、ライトゲームならLegacy'、ロックフィッシュはBrute'というAPIAアンバサダーの提案する釣りやスタイルを具現化するというロッドメイキングの枠組みを飛び出したGRANDAGEシリーズの開発構想がスタートしたのが2016年の話。
日本沿岸の最もスタンダードなソルトルアーゲームをカバーするSTD.カテゴリーのラインナップにはモデルごとに究極の中庸性とも言うべき、扱いやすさを究めることに注力した。青物をターゲットとするハイパワークラス・XDは、ターゲットやアプローチに応じたフィジカルの負担を軽減するバランスを突き詰めた。同様に、ライトゲームカテゴリーにおいても、その愉しみ方こそこれまでと同じ流れを汲むものでありながら、新しいブランクにはこれまでとは全く異なるテイストを織り込むという命題を課したのだが、本稿では初期段階から開発に参画してきたアンバサダー・阪中豊博にGRANDAGE LITEについて話を聞いた。
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■開発にあたって
APIA:GRANDAGE LITEの開発においてはこれまでとは異なるテイストを織り込みたいとロッド担当から聞いていたと思いますが、開発の参画にあたり、どんなことを考えましたか?
また、阪中さんはアングラーであると同時に釣具店勤務の経験もありますが、ライトゲームの現況をどのように捉えられていますか?

阪中豊博(以下、阪中):はい、ご存知の方もおられるかも知れませんが、自分は以前釣り具販売店で勤務しており、ソルトルアー用品を担当していました。
その時の経験上、タックルで質問を頂いたり、悩んでおられるのは、これから始める初心者さんもそうですが、一番はステップアップを考えられている中級者さんです。
なので、お客様と話す機会が多いのもこの2~3万くらいの価格帯のロッドです。
(*GRANDAGE LITEシリーズは¥23,900-¥29,900)
それ以上のハイエンドモデルはお店からの提案はほぼ必要のない上級者さんやこのロッド買います!と来店前に決まっている事が多く、もっと低価格なロッドはロッド性能云々よりも「予算」で決められることが多いからです。
その事から開発の協力にあたって、まず考えたのが対象ユーザーさん。
最初からある程度の性能の物をというお考えの初心者さん、買い替えステップアップをお考えの中級者さん、あとは上級者さんで何かしらのサブの釣りにとお考えの方、というのが思い浮かびました。
その他は例えばアジングにお気に入りのハイエンドモデルは所有しているけれども、「このタイミング」「この時期のみに」というユーザーさんも多様化するライトゲームではよく相談されました。
また、ライトゲームと一括りにするには無理があるほど、魚種も釣り方も多種多様になりつつあります。今まで攻めきれなかったポイントへ運ぶ重いフロートを投げたり、あるいは10センチ以下の豆アジに真剣に向き合ったりと一本のロッドでは到底カバーできません
ですので、太郎さん達とスペックなどを相談する際はカブりすぎず離れすぎず、を意識して提案しました。

APIA:GRANDAGE LITEは比較的幅広いラインナップとなっています。
(最終的にフィッシングショーで展示してあったものとはかけ離れたものとなりました。)
阪中さんの要望はどういったものでしたか?

阪中:基本コンセプトは「門戸を広く」と考えていました。専用モデルや特化モデル色を控え、今なお、対象の増えているライトゲームをあらゆる面でカバーできること。
これは、全モデルから2~3本選べばあらゆるライトゲームが可能で、中級者までの方や上級者の方のサブの釣りに選んでもらえる様なラインナップ、またはそう提案していけるラインナップであることですね。

■フィールドワークで得た印象や改善点について
APIA:最初に試作品を手にしてどうでしたか?

阪中:全体的に強い、硬い(笑)今考えても強かったのですが、ただ自分がどの釣りにしても「柔らかい」テイストが好きなので、その感覚のせいもあったかもと今は思っています。
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APIA:阪中さんが強く意図したことはありますか?

阪中:ジグヘッド単体で行う釣り アジやメバルは特にもっと弱く(繊細に?)というのを強く感じていました。

APIA:次の試作品が届くまで、あるいは新たに届いた試作品はどのように変化しましたか?

阪中:修正依頼をかけてから新しい試作品が届くまで、とにかくもっと沢山のロッドを触ることに努めました。店頭で触ったり、現場で触らせてもらったり、投げさせてもらったり
ハイエンドモデルや人気モデルはもちろん、初心にかえってグランデージのコンセプトに即したミドルモデルや低価格な入門モデルまで色々と触れました。
そこで感じたのが自分の希望が上級者寄り?自分で上級者というのははばかれるのですが、そこそこ長い時間ライトゲームに接してきたので、ハイエンドモデルに求めるような思考になっていました。
現場では釣り方を聞いてきてくれるような初心者さんや子供さん、普段はエサ釣りしかしないが夜だけアジングするという方などと話していると、少し「強さは安心感」というところもみえてきました。
この価格帯で対象ユーザーさんが初・中級者さんというコンセプトの中で、極細い先端等で絞り切ったロッドは違うのかなと考え始めてました。

■ラインオフを間近に控えて
APIA:新しい試作品の手応えはどうでしたか?

阪中:初期の試作品と比べ、いい意味で全体的にマイルドになりました。
前回、魚を掛けると強すぎて大暴れしていた55も許容範囲の強さになったかな、と。
ただ、まだ61には強いか?との不安があったので、この時点でアジ、メバルがよく釣れていたのもあって、しばらく手元におかせてもらいました
その間にたぶん通常の半年分くらいのアジとメバルを掛けたと思います。
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APIA:夜毎、釣りに出かけられていたのはSNSで見ていました(笑)

阪中:お陰で落ち着きどころが見えてきました(笑)

APIA:最終的な量産試作品を手にしてどう感じられましたか?

阪中:人って慣れますね...じわじわと変わると気づかない時もあります。
55は初期試作モデルが手元にあるので比べてみました。別物でした(笑)
とにかく、アジングジグ単から、20グラム以上のフロートの釣りまでかなり幅広くライトゲームを網羅するラインナップになりましたね。

APIA:阪中さん的に特に思い入れのあるモデルはありますか?
A.これは55 61のJighead Special type AJI あとは68/5 76/5 Excursionモデルですね。
アジングは自分をライトゲームに引き込んだ釣りです。
一時期はそれまでやっていたどの釣りより優先して釣行してました。 
ですので、このロッドをキッカケにライトゲーム楽しんでくれる方が増えたら良いなと思います。
ライトゲームパックロッドはドンピシャこのタイミングで求めていたのでええの出た!と私自身、がっつりユーザー目線で喜んでいます。

APIA:最後に一言お願いします。

阪中:とうとう完成しました。
今現在のグランデージコンセプトにおけるライトゲームロッドが出来たわけですが、一番のフィールドワークはこれからユーザーさんがフィードバックしてくれる声や意見だと思います。
「これで完結」ではなく「これからが始まり」だと思うので、アピアのライトゲームがさらなる発展に向かうスタートシグナルにしていかなければと思います
とはいえ、一先ずなんだか安心しました(笑)

APIA:本日はありがとうございました。発売まではまだ少し間がありますが、是非、皆さんもご期待くださいませ。

   

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