成形ウェイトの形状は、ルアーの重心位置を調整するための設計ファクターである。重心位置と水受け面の距離、重心位置とラインアイの距離の違いにより泳ぎやフォールの姿勢が変化することで、巻き抵抗とリフト&フォールなどのアクションが変化する。成形ウェイトの形状を15種類以上試作し、ルアーの重心位置の条件を変化させて比較した。各条件100回以上のキャストし、巻き抵抗とアクションを細部まで評価することで、最適な重心位置を探り当てた。これにより、巻きで使っても、ロッド操作を入れてもストレスフリーな使いやすさを実現した。
ボディ形状は、見た目だけでなく、泳ぎや飛行といったルアーの性能を左右する設計ファクターである。洗練されたアップライジング59の形状を踏襲しつつも、等倍サイズでは巻き抵抗やロッドアクション時の抵抗感が強く、強風時のキャストでは風に負けやすい傾向があった。成形ウェイトの形状を実現できるスペースを確保した上で、幅寸法を0.3mmスリム化をすることで、リーリング時とロッドアクション時の抵抗感や飛行時の空気抵抗を軽減させた。これにより、長時間使い続けられる巻き抵抗の心地良さ、ロッドアクションの軽快さ、強風時でも安定した飛距離を実現した。
ラインアイの位置は、巻き抵抗と飛行姿勢に影響する設計ファクターである。前方に配置すれば、巻き抵抗は軽くなるが飛行姿勢が崩れやすくなる。わずかな違いで、巻き抵抗と飛行姿勢が如実に変化し、ルアーとして全く違った表情を見せる。そのため、机上計算で大まかな位置を決めた後には、0.1mm単位の微調整と2,000回以上のキャストし、心地良い巻き抵抗を追求しつつも飛行姿勢の安定感を損なわない、最適なラインアイの位置を探り当てた。これにより、ストレスフリーに使い続けられるバイブレーションが完成した。
UPRIZING59がオリジナルであり、その派生モデルとして完成した70mmサイズ。70mmサイズの樹脂バイブレーションは既に市場にたくさんあり、今やスタンダートモデルの一角を担っている。自分は年間を通してバイブレーションを使用することが最も多い。それは極端な話をすれば表層からボトムまで効率良く攻めることができて、アプローチ方法が多彩だからである。アップにいれてもダウンにいれても変わらない巻き心地の良さは一日中巻いていたいと感じるほどに。そして中層~ボトムを縦の誘いでバイトを誘発させるリフト&フォールの釣りにも柔軟に対応できるレスポンスの速さとテーリングの少なさ。フォール中のバイトが100パーセントといっても過言ではないリフト&フォールの誘いにテーリングの少なさは必須である。他を圧倒するものと自信をもって言えるUPRIZING70を是非多くのアングラーの皆さんに使っていただきたい。
今回のUPRIZING70は14gと18gの2種類が同じタイミングでリリースされる。この4g差は一見そこまで大きく変わらないように感じるが使用条件や効果は大きく感じられる。もちろん使っていても18gの方が重量がある分、14gよりも飛距離がでるから広範囲を探ることができる。その分スローで誘うにはよっぽどの流速がない限りは14gの方がスローで誘うには向いている。シャロー河川・スローな誘いには14g。より遠く・流速があってもボトムを効率よく攻めたいなどの場合は18gを推奨する。
透明度の高い水質~濁りのある水質まで全ての状況をカバーできるラインナップ。「デイドリーム」や「BPメッキ」などデイゲームでの使用に向けた新カラーもUPRIZING70から登場。「アビス」や「リビングデッド」はボトムでもシルエットがはっきり出る新カラーとなっている。大型のシーバスがベイトの薄い厳寒期などに好んで捕食するカニなどの甲殻系をイメージしたカラーとなっている。
誰が投げても心地良い巻き抵抗とリフト&フォールなどのアクションにも軽快に反応するボディバランスを実現。クラス最高峰の飛距離によって素早く状況をサーチ可能。刻一刻と変化するレンジ、流速に対応できるようシャローに向けた14gと、よりディープレンジを探ることのできる18gのウエイト設定。初夏のデイゲームや冬のボトム攻略などあらゆるフィールドに対応する。
[全長] 70mm
[重量] 14g・18g
[タイプ] シンキング
[アクション] バイブレーション
[フック] #6×2pcs
[本体価格]
UPRIZING70 ¥1,650(税込価格:¥1,815)
UPRIZING70 HEAVY WEGHT
¥1,680(税込価格:¥1,848)