Accuracy & Distanceの頭文字から名付けられたFoojin'ADは、2011年からこの10年アピアシーバスロッドのフラッグシップとして君臨してきた。
アピアプロスタッフのスタイルが色濃く出たFoojin'ADは、数々の名竿を生み出し、Foojin'ADでアピアロッドに初めて触れた人も多かったであろう。
各地で多くのランカーシーバスとの出会いに立ち会ったFoojin'ADは、もしかしたらアピアで一番愛されたシリーズかも知れないが、そろそろその役目をFoojin'Zに戻そう。Z（ゼータ）からADに引き継いだものがあったように、ADの血脈はまた5代目Z（ゼータ）に引き継がれていく。2020年Foojin'ADは感謝とともに、その歴史は一旦幕引きとなる。ありがとうAD。
一目見てそれと分かる個性が主張されたデザインも各パーツ部と併せて一新されている『Foojin' AD LAST EDITION』。シルバー＆ガンメタを基調とした姿は気品すら漂い、手にすることの満足感を高める。登場以来、数々の感動とドラマをアングラーに与えてきた稀代の名作、その最後を飾るに相応しい数量限定モデルとして厳選された四機種をリリース。
ブランクデザインに映えるガンスモークチタンフレーム
Sic-Sガイド搭載
カーボンテープを施すことで強度を高めたジョイント部
EVA化されたリールシート部にはそれを示す刻印入り
（ナチュラルセブン） The potential power in an emergency
Length：7'7" Lure：12-42g PE Line：MAX#2
Weight：150g ¥56,000
初代ADで初めてラインナップされた、濱本国彦渾身のモデル。このロッドを進めるにあたり、社内では「マニアックすぎないか？」との意見もあったが、熱く語る濱本国彦の熱意におされ、開発がスタートした。
ナチュラルセブンの特徴はとにかく"短く"、"硬い"ことによる、取り回しの良さと、ダイレクト感。もちろんフェイバリットは至近距離の釣りではあるが、意外に思われるかもしれないが飛距離もウリの一つである。スピーディーな釣りが好きな人には、一度体感して欲しいモデルである。
（ビーストブロウル） Power is nothing without control
Length：9'5" Lure：12-48g PE Line：MAX#2.5
Weight：180g ¥66,000
初代ゼータから続く、アピアでもっとも代を重ねるシリーズがビーストブロウルである。スタートからRED中村が監修していたが、3代目のクワトロゼータから濱本の監修にチェンジすることとなる。初代ADのビーストを作るにあたって、濱本のイメージは2005年にリリースした"Foojin'go BEAST BRAWL 96MH"のイメージを踏襲しつつ、現代の技術で軽くしなやかなパワーロッドに仕上げること。
脈々と続くビーストの系譜では"飛距離"、"パワー"、"取り回し"のマトリクスが、最もバランスのとれたモデルと言えるだろう。
（ポデローサ） Where the possible begins
Length：10'2" Lure：10-42g PE Line：MAX#2.5
Weight：214g ¥68,000
ポデローサは2009年、磯からマルスズキを攻略する専用モデルとして、Foojin'go V3で初リリースしたモデルである。ペットネームのポデローサは、アルゼンチン出身である、かの革命家チェ・ゲバラが南米大陸縦断の時の愛車（バイク）"ポデローサ2号"から命名した。
磯ヒラとは違い、回遊する磯マルを狙うためにヘヴィウェイトルアーのキャストを、長時間繰り返すことを前提の仕上げたポデローサは、全体的に弾き感が強く、サーフの釣りにも適応力は高い。
（ハイローラー） Pursue the master secret !
Length : 10'4" Lure：7-36g PE Line：MAX#2
Weight：177g ¥68,000
初代ADで初めてラインナップされた、今や村岡昌憲の代名詞になったシグネーチャーモデル。ペットネームのハイローラーは「高額ベットするギャンブラー」のことを指す。常に安定を求めず、ひたすらチャレンジし続ける村岡に最適なペットネームであろう。
表記はMLだが、バット部はMクラス並のパワーを有し、日本全国どこに行っても、村岡には欠かせない相棒である。
村岡は言う「ハイローラーで獲れないシーバスはいない」と。
